(事例2)学習課題:コンピュータ通信を利用した異文化理解

 パソコン通信は、手紙や電話に変わるものとして普及しつつある。パソコン通信が時間や空間を超えたコミュニケーション手段であること、双方向の通信であること等、パソコン通信の特徴や仕組みについて学習することは、情報化時代に生きる生徒たちにとっては必要である。さらにそれを生活の場で意欲的に活用していこうとする態度は現代人として重要なことであろう。また、国際化時代と言われる今日、積極的に異文化との交流を図り、国際人としての資質を育成することは大切であると考えられる。このような立場から、アメリカの子どもたちとの家庭料理の情報交換にパソコン通信を活用した取り組みを行なう。

 ◆学習目標

 【関連する学力項目】

 ◆学習目標

 ◆評価の視点

 ◆学習環境/ソフトウエアなど

 ◆実践結果
 高知県の高等学校家政科において、高校3年生を対象に実施した。授業は14時間の計画であった。計画1時間、調査レポートの作成・英訳に2時間、実験2時間、栄養計算2時間、通信の送受信に5時間(基本操作演習を含む)、報告と話し合いに2時間。計14時間であった。結果は、つぎの通りである。
(1)アメリカの子どもたちとコミュニケーションして、どういった点で日本と異なっているかについては、食材の違いや食生活の偏りを感じた生徒、また宗教的な行事に関する料理が多くあることや宗教的な理由から食材が限られることに日本との違いを感じた生徒が多くいた。
(2)日本の食事について見直した点については、豊富な食材や栄養的にバランスがとれた食生活であること、健康的な食事内容であることを多くの生徒が改めて認識したようであった。
(3)アメリカの子どもたちにメールを送る際には、相手に理解できる内容であることや、共通した食材であること、そのためにどのような英訳をすればよいか、その困難さを痛感した生徒が多くいた。
(4)他の国の子どもたちとのコミュニケーションは、相手が年下ではあったが、非常に楽しく、よい機会であったと述べた生徒が多く、貴重な体験となったことが感じられた。
(5)コンピュータを会した通信は初めてであり、生徒にとっては興味を高めたが、通信の回数が限られていたために、パソコン通信の特徴を理解するまでには至らなかったようである。

 ◆授業の展開



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